チームみらい政策まとめ(教育編)

チームみらい政策まとめ 教育

未来を担う「人」に大胆に投資

国家の100年先を見据えて守るべきは、未来を創る「人」への投資。

制度の“バグ”を直しながらテクノロジーとデータを活用して学びと支援の質を上げ、すべての子供が好奇心を爆発させ、自らの手で未来を切り拓ける社会を目指す。

具体的には……

  1. 子供の可能性を解き放つ、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの学び
    • 人間の手間を増やさずに複雑なシステムを運用するAIを実装
    • AI学習アシスタントや標準授業時数の柔軟化等による「日本版飛び級制度」を構築
    • デジタルでの個別最適化学習と現場での活動やSTEAM教育を組み合わせて子供の好奇心を最大化
  2. 先生と家庭を支える、温もりのあるデジタル基盤を整備
    • ITとAIを駆使して教員の働き方を根本から変え、先生が本来の専門性を発揮して子供と向き合える時間を創出
    • 校務や保護者対応をデジタル化して、精神的、時間的な余裕を作る
    • 教育、福祉、医療のデータをセキュアに連携させ、AIが困難を早期検知して支援を提案する「プッシュ型支援」を確立
  3. 教育制度の“バグ”を直し、教育への投資を拡充する
    • 志望順に自動でマッチングする「デジタル併願制」を導入
    • 行政・地域が一体となって教育環境を刷新できるよう教員の配置のあり方を見直す
    • 社会教育施設のDXにより国立国会図書館や大学図書館を開放し、知のアクセス格差を是正
    • AIによる業務効率化が生む財源に加え、教育国債の導入を検討

日本の教育の課題とチームみらいの政策(①オーダーメイドの学び)

学び方の多様性に、学校の仕組みが追いついていない

学習の進度、興味関心、認知特性は子供により違うが、「年齢」を軸にカリキュラムは組まれていて柔軟性に欠ける。

じゃあどうする......

オーダーメイドカリキュラムを可能にする制度へ

年齢一律の枠を前提にした学びから、子供の進度・興味・特性に合わせる学びへ軸足を移す。

AIは「先生の代わり」ではなく、定型作業や個別サポートを補い、先生と子供に余白を作る道具として使う。

そのうえで、柔軟化による質のばらつきを防ぐため、到達度チェック等のデータで質を担保し、学びの選択肢(在宅・オンライン等)も含めて、学びが途切れない環境を整える。

具体策

標準授業時数の柔軟化(大綱化)
  • 学年・教科ごとの「標準授業時数」を見直し、より柔らかい制度を設計する。
  • 海外事例も参照のうえ、AIによるオーダーメイドカリキュラムに対応できる柔軟な制度を目指す。
学習指導要領と教材の“ひも付け”
  • コード化された学習指導要領と、教科書・デジタル教材を連携させる。
  • 学習履歴(スタディ・ログ)を細かく記録・活用できる土台を整備。
教育の質を客観的なデータで点検
  • 義務教育の質を守るため、終了段階などで到達度チェックを実施。
  • 得られたデータを教育改善に活用。
学びの場の選択肢を確保する
  • AI等を活用した在宅学習やフリースクール等で学習環境を支援。
  • オンライン交流を活かして在宅学習の評価プログラムを構築し、社会性を育む機会も提供。

学力は高いが、「探究する力」とメンタルケアの支えが薄い

  • 児童の自殺者数が過去最多で子供のメンタルヘルスが大きな課題。
  • いのちの電話などの相談窓口はつながりにくく相談員の負担も大きい。
  • そういった中で世界トップクラスの学力を維持しつつ、変化の激しい時代における「探究力」が求められている。

子供一人ひとりに「専属のAIアシスタント」を届ける

定型的な指導や個別サポートをAIで補って教員と子供の双方に時間の余裕をつくることで、対面でしか育めない社会性や協調性に注力できる環境を整えるなど、きめ細やかな教育環境の支援を実現する。

また子供一人ひとりの習熟度や興味関心を把握し、計算や英単語などの基礎習得は効率的に、答えのない探究活動では問いかけを通じて自己決定を促すなど、状況に応じた最適な学習サポートを提供します。

具体策

学びの個別最適化:「AI学習アシスタント」
  • 習熟度や興味関心に合わせ、計算、英単語などの基礎習得を効率化。
  • 答えのない探究においては、AIは答えを出さずに問いかけや関連情報を提示して自己決定や深い理解を促す。
  • 必要に応じて学習情報を保護者や教員、さらには校種を越えて共有し、より包括的なサポートを可能にする。
アクセシビリティの向上:「インクルーシブAI」
  • 教科の得意不得意、発達障害、不登校、読字の困難、日本語学習中の外国籍の子供など、多様な学習ニーズをサポート。
    • → 例:教材の自動ふりがな機能などで、読字困難や日本語学習中の生徒の理解を促す
支援の多層化:「AIメンタルアシスタント」
  • 匿名で24時間365日、日常的な愚痴や相談ができる窓口となる。
  • 深刻度に応じて、具体的なアドバイスを提供したり専門機関につなぐ入口にもなる。
パイロット校での試行を通じて運用モデルを確立
  • 偏りのないパイロット校にChatGPT等の既存ツールを先行導入し、運用モデルを作る。
  • 様々な特性・学習ニーズを持つ子供や保護者に加え、多様な関係者へのヒアリングを徹底し、具体的なニーズを詳細に把握することでAI活用を実現。
    • → 保護者向けの説明会や情報提供も積極的に行い、疑問には丁寧に答えたうえでの合意形成プロセスを重視する。
  • 不適切なコンテンツへの制限やガイドラインを継続的に改善し、テクノロジーを積極的に教育へ取り入れる。
  • AI出力の妥当性を判断するため、教師向けガイドラインやフィードバックツールを提供
  • 教員研修を通じて、AIの正確性や信頼性の判断能力を向上させる。
  • 文科省とデジタル庁が連携して義務教育で使うAIの仕様を定め、仕様を満たしたものだけ学校に導入。
  • 秘匿性の高い情報は政府のクラウドやオフラインでの管理にするなど、プライバシー保護と安全なデータ活用を徹底する。

AIは便利だが誤りや偏りもある。学ぶ時間と教材が追いついていない

  • AIが今後ますます使われる一方、誤りや偏りもあることから使い方次第である。
  • 文部科学省は生成AIの利活用に関するガイドラインを策定して子供のAIリテラシー向上に動いているが、AIについて学ぶ時間の増加や教材作成まで十分ではない。
  • 中学校には技術・家庭科のなかに情報に関する教育内容が含まれているが、学習時間が圧倒的に不足している

子供のAIリテラシーを育み、AIと共に暮らす未来を切り拓く

学校段階ごとの子供の実態に即して、「現状の枠組みの中でできる取り組み」「新たな枠組みの発展的取り組み」 の両方でAIリテラシーを底上げする。

具体策

現状の枠組みでできる取り組み(教材提供と負担軽減)
  • 道徳で生成AI倫理を扱い、総合学習ではAIの使い方や注意点を学ぶ。
  • 学習コンテンツを政府主導で高頻度に開発し、教員の負担を可能な限り減らす。
  • 保護者向けの啓発教材を作る。
  • 学級・学校・自治体単位での研修をサポート。
新たな枠組み:中学校に教科「情報」を新設
  • 中学校に「情報」の教科を新設して不足している学習時間を確保。
新たな取り組み:AIに特化した先進校(SAIS)
  • AIの利活用に特化した高校(Super AI High Schools)を設立し、尖った才能や興味のある生徒の学習を支援。
  • 学校現場と民間企業が連携し、現行制度を(SSH等)土台に検討。

安定志向・失敗回避が強く、体験格差も広がっている

  • 日本の子供は安定志向、失敗回避が強く、アントレプレナーシップや「社会を変えられる」と思う子供が極めて少ない。
  • アントレプレナーシップを育む学校外の体験機会は、家庭の状況などによる「体験格差」に影響を受けるが、影響を受ける子供が3割に及ぶと指摘されるなど、放置できない水準である。
  • 経済力や保護者の価値観、関心を要因として子供の体験機会は左右されるが、結果として子供が自分に合った体験に出会うことが難しくなっている。

好奇心と「はじめる力」を育むための教育に投資する

子供の好奇心と新しいことを始める力を育成できるよう、教育環境をアップデートする。

学校外の学びを組み合わせて子供の個性を伸ばすことができるよう、認知特性や興味、関心に合わせた学校外の学び場をマッチングし、オーダーメイドで学びを届ける。

具体策

STEAM児童館・部活を全国に展開
  • STEAM活動(Science、Technology、Engineering、Art、Mathematics)に触れられる新世代児童館・部活を全国展開
  • 基礎自治体が拡充・転換する際に助成し、放課後に子供が探究活動に没頭できる環境をつくる
学校外の学びもオーダーメイドで届ける(マッチング)
  • 認知特性や興味関心に合わせ、スポーツ・文化・芸術・プログラミングなど分野を問わない多様な学びの場をマッチング
    • → マッチング対象は選定基準を明確化しつつ選定プロセスの透明性を確保
  • 文科省・デジタル庁等と連携して学校外の学びの場の情報をまとめ、個性に合わせたマッチングシステムを導入する。
    • → 子供の認知特性、興味に基づいたプログラムの提案など、プッシュ型の学びを提供できる
  • 学びの場は活動実績、子供と家庭からの評価、指導者の質、法令遵守、財務状況など、明確な基準で選定し、そのプロセスを透明性をもって公開する。
    • → 質が高く、子供と保護者が安心して通える学び場に限定できる
  • 子供や保護者が希望した場合に受講料や交通費を一定限度額まで助成する制度を検討
    • → 助成対象や助成額は、文部科学省と連携した包括的な調査で決定する
    • → 多子世帯やアクセス方法の地域差に配慮し、なめらかな制度とすることが重要

画一的な教育では、早い自己実現や多様な道を支えにくい

  • AIの登場で世界規模で教育レベルが急速に向上しているのに対し、IT化の遅れや経済停滞、少子化などへの対応の遅れにより「人材立国」としての基盤が揺らいでいる。
  • 画一的な教育では、個人の可能性を最大限に引き出して多様な自己実現を早期に支援することが難しい。

日本版飛び級制度の導入

20歳卒業時点で大学院博士課程レベルの研究を行う、起業して社会貢献しながら自立した生活を送る者が多数輩出されるなど、個人の可能性を最大限に引き出し、より早く、より多様な自己実現できるパスを用意する。

ライフプランとキャリア形成を調和させ、希望するタイミングで家庭を築ける環境の整備に貢献するが、こうしたパスは子供が望んだ場合のみ選択できるようにする。

具体策

義務教育学校(小中一貫)での早期・高密度教育
  • AIによるアダプティブラーニング(理解度などに合わせた学習内容の提供により効率、効果の高い学びを実現する方法)を全面的に導入する。
    • → 高額な教材や塾による専門的な指導を公教育で提供できるため、家庭の教育費負担を軽減する可能性がある
  • 15歳で高校卒業レベルの基礎知識・技能の完全習得を目指す。
    • → 15歳の段階で「高等学校卒業程度認定試験」等で判定する。
高等専門学校(専攻科)・大学への飛び級入学
  • 15歳で高校修了程度と認定された子供は、高等専門学校(専攻科)や大学に飛び級で進学できるようにする。
  • 先進的な施設やカリキュラムを活用し、研究・起業・社会貢献などの実践的な活動に集中できる環境を整える。
産官学コンソーシアムによる支援環境の構築
  • 国・自治体・大学・研究機関・民間企業が連携したメンター制度を導入する。
  • 活動資金支援やメンタルヘルスサポートを整えてキャリア形成、出産育児の両立できるよう、早期に家庭を持つ若者への育児支援(託児施設併設等)を支援する。
✅ 留意点
  • 学校教育法などの制度的障壁が想定されるため、教育特区制度を活用し、文科省と連携した実証事業として進めつつ、段階的な導入と成果の検証をおこなう。
  • 心理的・発達的課題に備え、認知面だけでなく社会的・情動的スキル(SEL)を育てるプログラムを導入し、メンター制度やカウンセリング体制を充実させる。
  • 教育の質保証のため、国際的な標準学力テスト(PISA等)への参加、ポートフォリオ評価、第三者機関による認証などを組み合わせ、多角的な評価システムを構築する。
  • 社会的受容性を高めるため、保護者・大学・企業等に丁寧に説明して合意形成を進め、段階的な試行と成果の透明な公開を行う。
  • カリキュラム設計の複雑さに対応するため、学習科学の専門家、AI研究者、現場教員からなる専門チームを組み、継続的にカリキュラムを開発・改善する。

日本の教育の課題とチームみらいの政策(②温もりのあるデジタル基盤)

教員不足の背景に、先生の多忙化がある

  • 年度当初の時点で2割の学校で教員不足が生じ、教員の多忙化が深刻である。
  • 教員の労働時間が長く、「子供に向き合う時間」が削られている。

じゃあどうする......

デジタルで業務を整理し、先生が子供に向き合える時間を取り戻す

教育現場の課題を洗い出して授業外業務を徹底的に効率化したうえで、AIなどの技術を導入する。

そのようにして得られた時間を本来の業務や新しい取り組みに対応できるよう整備する。

具体策

「やめることリスト」を徹底する
  • 「教育DXロードマップ」で示された “デジタルに変えること” を、迅速かつ徹底的に進める。
IT/AIツール+体制整備で、授業外業務を減らす
  • IT/AIツールや追加の人員配置により、教員の授業外業務を削減する。
  • 補助金等を活用し、校務支援ツールを導入
  • 教育委員会にデジタル推進の担い手が不足する地域には、政府側から支援人材を派遣し、導入を後押しする。
「学校支援・先生支援AI」を整備する
  • 教職員の幅広い業務に活用できるAIを、生徒の個人情報を安全に扱える形で使えるようにする。
  • 外国にルーツのある家庭との多言語コミュニケーションなどは、現状のAIで実行しやすい領域から進める。
  • 出欠連絡・学校からのお知らせ・保護者とのやり取り等を、スマートフォンやPCで完結できるツールを導入。
  • いじめ等の対応マニュアルを読み込ませたAIを活用し、経験の浅い先生でも被害生徒や加害生徒、家庭へ迅速、適切に対応しやすくする。
保護者対応をデジタル化し、学校全体で守る
  • 問い合わせや要望は、すべて録音→テキスト化→データベース保存して学校全体で共有。
  • 不当・過大な要求から個々の先生を守る
  • 対応事例の共有により全国の類似案件への対応力も底上げする。
中長期で「申し送り」や教材業務もデジタル化する
  • 調査書・学習指導要録など、校種をまたぐ申し送り事項をデジタル化
  • 国産AIを用いて授業準備・評価・教材検索のワンストップツールを開発し、教材作成の負担を大幅に減らす。
教職員のAIリテラシーを底上げする
  • 採点、宿題チェック、教材準備など、AIで手放せる業務は積極的に手放すための学習機会をつくる。
  • 文部科学省のリーディングDXスクール等の取り組みを、さらに普及させる。
  • これから求められる人物像に合わせて教員採用試験をアップデートする。

困難は多様なのに、支援は縦割りで届きにくい

  • 経済的困窮、学習の遅れ、不登校、いじめ、発達課題、ヤングケアラーなど困難が表面化しにくい。
  • 学校、教育委員会、福祉、医療、地域団体など、縦割り型の支援体制により情報連携が不足し、必要な支援が迅速に届いていない。
  • 結果、子供や家庭の潜在的ニーズを見落として支援の重複や漏れが発生し、情報収集と分析、関係機関との調整、支援計画の策定で教職員や支援者の業務負担が増大する可能性がある。

「待つ支援」から、AIで兆候を捉える“プッシュ型支援”へ

AIの活用により早期に問題の兆候を見つけ、必要な情報や支援を最適なタイミングで届ける。

プッシュ型支援は、行政から積極的に問題解決のための行動を起こすことができる。

具体策

多機関連携のデータプラットフォームを構築する
  • 多機関連携型のデータプラットフォームを構築。
    • → 学校:出欠席、学習状況、面談記録など
    • → 教育委員会:不登校相談、いじめ事案記録など
    • → 福祉部局:生活保護、児童手当、子育て相談記録など
    • → 医療機関:健診データ、発達相談記録など
    • → その他地域の子育て支援団体など
  • プラットフォームのデータは高いセキュリティ基準のもとで一元的に集約、連携
支援が必要となる兆候の早期発見と“個別化”した支援情報の自動配信
  • 欠席の増加、特定の科目での成績低下などをデータプラットフォーム上の情報をAIが複合的に分析
  • いじめ、不登校の兆候、家庭内の変化、学習上の困難、心身の不調など、支援が必要と思われるケースを早期に抽出
  • 分析結果に基づき、最適なタイミングで支援が必要と思われる子供や保護者へ個別化された情報を保護者向けアプリ、LINEなどで提供
    • → 学習面:地域の学習支援教室、オンライン教材などを案内する
    • → 家庭側:経済的支援制度、子育て相談窓口などを案内する
  • 状況に応じて、担任、スクールソーシャルワーカー、地域の民生委員など、信頼できる人からの個別連絡をAIがレコメンドし、丁寧な接続を促す。
人間ならではの業務に集中できるようにする
  • AIが検知したニーズや支援事例を分析し、子供や家庭の状況に合わせた支援メニューや支援機関を提案する機能を開発
    • → 教職員や支援者が支援情報の中から適切な情報を探す手間を省き、質の高い支援計画を立てられるよう支援
  • AIによる情報集約、分析、提案機能により、教職員のデータの分析や書類作成の時間を減らす
    • → 子供や家庭との直接の関わり、専門的判断に集中できる
プライバシー保護と、安心できる運用を徹底する
  • 個人が特定できない形でデータを連携し、プライバシー保護を最優先とする。
  • 個人情報の利用目的を明確化し、保護者の同意を十分に得るプロセスを導入
    • → 情報提供の目的、使うデータの範囲を明確に説明し、不安や不快感が生じない設計にする。
  • AIの分析結果は参考情報として関係する教職員や支援者にだけ通知し、専門職の判断と介入につなげる。

日本の教育の課題とチームみらいの政策(③教育の“バグ”と成長投資)

入試が“一発勝負”で、挑戦が避けられている

  • 公立高校入試は選抜機会が1回しかないため、不合格リスクを避けられがちである。
  • 結果、実力を出せる学校ではなくワンランク下の志望校を選ぶ行動が常態化している。
  • 経済的理由で公立高校しか選びにくい家庭ほどリスク回避するため、教育格差につながっている。

じゃあどうする......

一度の試験で複数のチャンスをつくり、機会損失を減らす

経済的に困難を抱える家庭の生徒でも挑戦を諦めない設計にするなど、学習意欲の低下と機会損失を最小限にする。

具体策

高校入試に「デジタル併願制」を導入する
  • 受験生が複数の公立高校に順位をつけて登録できる仕組みを構築。
  • 受験の希望順位と成績に基づいて合格可能な学校から「最も志望度が高い学校」にシステムが自動でマッチングする。
    • → 公立高校進学を強く希望する生徒に複数のチャンスを提供することで、不合格による進路喪失を防げる
  • 高校入試での実績を足がかりに、公立大学入試など他の公立教育機関の選抜への応用も目指す。
  • 「教材推薦」や「スクリーニング」など、アルゴリズムを活用して個々の学習進度の最適化、支援が必要な生徒の早期発見といった横展開も検討

地域の教育ビジョンが、人材配置に反映されにくい

  • 公立小中学校の教員の採用、配置は都道府県教育委員会が中心で、市区町村の意向が反映されにくい。
  • 自治体が「AI教育に力を入れたい」といった尖ったビジョンを掲げても、必要な専門性の人材を主体的に確保しにくく、確保しても持続もしにくい。
  • 結果、地域ごとの創意工夫が阻害されている。

広域の質保証と、基礎自治体の柔軟さを両立する

教育の主体を地域住民に近い基礎自治体へ戻し、地域の特色やニーズに合った「尖った教育」を可能にする。

都道府県による広域の質保証と基礎自治体による柔軟な人材活用を両立した「ハイブリッド型人事システム」を構築する。

具体策

「地域枠・スペシャリスト枠」をつくる
  • 都道府県が管理する定数の一部を、基礎自治体が独自に選考・配置できる「地域イノベーション枠」として開放。
    • → AI、英語、芸術など特定スキルの外部人材や、地域課題に意欲のある人材を自治体主導で登用しやすくする。
自治体間の「人事マッチングプラットフォーム」を整備する
  • 教員の希望と自治体の教育ビジョンをAIでマッチングするシステムを導入。
  • 人事慣行を維持しつつ、教員が専門性を活かせる自治体を逆指名できる仕組みを設計して教員の適材適所を実現。
教育長・校長の裁量を広げ、評価と連動させる
  • 自治体が独自方針にもとづいて校長を公募・登用できる範囲を広げる。
  • EBPMにもとづく教育成果を国や県が評価し、優れた自治体には人事・予算の自由度を広げるインセンティブをつくる。

(方針)教育データでEBPMを回し、評価と改善を継続する

EBPM(証拠に基づく政策立案)の推進に向けた基盤を構築して、実施状況や効果が子供や家庭にどのような影響を与えているかを追跡、可視化する。

AIも使って効果測定と評価サイクルを回し、支援が「積極的」かつ「必要十分」に届いているかを客観的に評価し、継続的な改善を図る。

具体策

教育データの標準化を進める
  • IMS Common CartridgeやLTIといった国際標準規格に独自の拡張を加え、日本でも教育データの標準仕様を定めることを検討
    • → データに基づいた効果的な教育政策を実現する
匿名加工データを安全・倫理的に扱える基盤を整える
  • 匿名加工された教育データを安全で倫理的に管理、運用するための組織の創設を検討する。
    • → 過去の試験問題などをAIが活用しやすくすると教育データ利活用の質も上がる。

社会教育施設は重要だが、人材不足とデジタル化の遅れがある

  • 美術館、博物館、図書館、公民館などは地域文化の振興や生涯学習の機会を提供するのに重要だが、運営基盤の脆弱性や人材不足が課題。
  • 資料収集、整理、調査研究、展示企画、教育普及活動など、学芸員などの専門職員の負担が大きい。
  • 書籍・論文・新聞記事といった資料が分散しており、横断検索やアクセスが難しい
  • 文化財や所蔵資料、歴史的資料の保存と継承、研究活動において、デジタル化が進んでいないため、情報共有や効率化、新たな価値創出の機会を逃している可能性がある。
  • AI活用の得手不得手がデジタル・ディバイドを生む側面もあり、解消が課題。

社会教育施設のDXで、“知”へのアクセスを強くする

資料管理や問い合わせ対応などを効率化して、専門職が高度業務や利用者サービスに集中できる環境を整備する。

具体策

国営の「統合型情報アクセスプラットフォーム」を構築する
  • 学術論文やアーカイブ資料のデジタル化とテキストデータベース化を進め、検索性と研究の可用性を高める。
    • → 災害等による文化財損失リスクも低減する
国立国会図書館と国立大学図書館の開放を進める
  • 国立国会図書館を年齢制限なく国民に開放し、利用申請手続きも大幅に簡素化する。
  • 国立大学図書館も、身分証明で小中高生を含む学生が利用しやすい形を促す。
文化・歴史研究と教育のDXを後押しする
  • 画像解析AI、3Dスキャン、ビッグデータ解析などのテクノロジー導入を支援し、文化財や歴史的資料の研究における文化の継承と発展に貢献。
  • デジタル展示やオンライン学習プログラムの開発も促進する。
図書館などの回線整備を進める
  • 社会教育施設で十分な速度のインターネット回線を確保し、住民のAIスキル向上も支える取り組みを推進。

端末や回線は整ったが、スペックと導入の仕組みが弱い

  • 1人1台端末は整備されたがスペック不足があり、推奨帯域を満たす学校は2割強にとどまる。
  • 自治体ごとの前年踏襲的な予算組みもあり、高スペック端末や高速回線が全国的に実現できていない。
  • GIGAスクールで端末は整備されたが、ソフトウェアは各自治体任せである。

行政主導で環境整備と市場形成を進める

行政主導で子供が質の高いハード、ソフトで学ぶ環境を整備し、EdTechの市場形成をおこなう。

具体策

端末更新に合わせてソフトウェア費用も措置する
  • GIGAスクール端末更新に合わせて、ソフトウェア費用を措置する。
EdTechスタートアップ投資と共同調達を進める
  • 500億円規模の政府ファンドでEdTechスタートアップに投資する。
  • 日本版Buying for Schools frameworkを構築し、都道府県レベルの共同調達で導入コストを下げる。

教育への投資が足りず、成長投資として組み替えが必要

  • 教育費は子供の数でみると先進国並みだが、GDP比で諸外国より低い。

支出の圧縮と投資確保を両輪で進める

教育への投資は、経済成長となってリターンが戻ってくる可能性が高い点において賢い投資先である。よって教育への国家投資を拡充する。

具体策

教育国債の導入などで投資予算を確保する
  • 業務効率化で生まれた余力を教育へ回す。
  • 投資対効果を推計し、回収できる分だけ教育国債を発行することも検討。
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